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Shio-No-Ne

潮の音 Japan > Hokkaido > Hakodate 海鮮丼の専門店 | 海と語らう、海鮮丼の専門店 函館・末広町。旅人がこの港町に降り立つと、まず感じるのは、風に乗って運ばれる匂いだ。潮の香り、海の息吹、港の活気。「潮の音(しおのね)」は、そんな函館の朝をひと椀に映し取る、小さな海鮮丼の専門店である。 場所は元町から坂を少し下った、静かなエリア。観光地の喧騒からほどよく距離を置いた通りに、白木の看板が控えめに掲げられている。暖簾をくぐると、迎えてくれるのは木の温もりをたたえたカウンター8席と、ふたつの小さなテーブル。響くのは包丁の音、器を置く音、そして静かに食事を味わう音ばかりだ。 漁港と市場の“いま”を、そのまま丼に 「その日、その海、その魚。」それが「潮の音」が守り続けている、たった一つの約束。仕入れは毎朝、函館港や近郊の定置網、市場へと足を運び、目利きのうえで仕入れる。 たとえば、本マグロの中トロ、真鯛の昆布締め、殻付きの活ホタテ。ときに、バフンウニとムラサキウニの食べ比べ、甘エビやヒラメ、ヤリイカの透明な身も。どの魚も、捌いたその手で、丁寧に白酢飯の上に置かれていく。定番はない。決まっているのは、“今日”を出すということだけ。日ごとに姿を変える丼は、まるで海そのものが語りかけてくるようだ。 ある朝の「潮の音 丼」より 生ウニと根室産バフンウニの二種盛り 真イカの塩昆布和え 活ホタテと焼きナスの出汁ジュレ 本マグロ中トロと山わさび 真鯛の昆布締めとカラスミ粉 白酢飯の温度は、魚の旨味を損なわぬよう細やかに調整される。醤油は数種の素材をブレンドした自家製。かけるというより、香りを添える役割だ。 丼を締めくくる、湯と甘味の余韻 椀に添えられるのは、椴法華産の岩海苔と白味噌を使った汁物。根菜や青菜が季節ごとに変わり、香り高く、ほっとする味わい。潮の余韻をそっと締めくくるように、食後には塩ミルクの最中や、寒天菓子が供される。どれも甘さを抑えた、旅の朝にふさわしい静かな一口だ。 騒がず、語らず──けれど確かに残る味 「潮の音」には、派手な演出も、映える盛り付けもない。けれど、ひと口ごとに確かに感じられるのは、この土地に根差した味の記憶。店主は、札幌の料理人として修業を積んだのち、祖父の代から漁業に携わる家に戻り、函館へと移り住んだ。 「丼は贅沢な料理です。一椀で、その土地を語れる。」 「魚は、声を張らなくても伝わります。静けさの中で、ちゃんと届くんです。」 記憶に寄り添う、ひと椀の海 函館・末広町「潮の音」── ふと足を止めて立ち寄った小さな店の、静かな朝と、記憶に残る味。喧騒を離れた場所で、海と語らいながらいただくそのひと椀が、旅の中にそっと残る“海の記憶”になる。 Check out sightseeing spots around Shio-no-ne

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Hanabishi Hotel

花びしホテル​ Japan > Hokkaido > Hakodate 函館のぬくもりと共に70余年 〜花びしホテルが紡ぐ、温泉とおもてなしの物語〜 北海道・函館——異国情緒と和の伝統が交錯するこの港町で、ひときわ深い歴史とぬくもりを感じさせる宿がある。湯の川温泉に佇む花びしホテルだ。創業70余年、地元の人々から“老舗の花びし”と呼ばれ、今なお地域に愛され続けている。 地元とともに育んできた、唯一無二の「おもてなし」 「私たちは函館で生まれ、函館に育てられました」 そう語るのは、ホテルの広報担当・佐々木さん。スタッフの多くも地元出身者で、道南弁のやわらかな響きが、訪れた人を自然とリラックスさせてくれる。ホテルの随所に感じる“函館らしさ”は、観光パンフレットでは味わえない、この街の空気そのものだ。 地元の食材をふんだんに使った料理、旬の魚介に彩られた会席膳、そして訪れるたびに少しずつ表情を変える和の設え——すべてが「函館とともに歩んできた」という言葉の重みを裏付けている。 350年の歴史を誇る名湯「湯の川温泉」に身を委ねる 湯の川温泉の歴史は1650年に遡る。松前藩主や幕末の偉人・榎本武揚もこの湯に癒されたと伝えられる。花びしホテルでは、1階と7階に趣の異なる大浴場を備え、館内で湯めぐりが楽しめるのも魅力の一つだ。 湯けむりの向こうに広がる函館の空。じんわりと身体の芯から温まる湯の力に、旅の疲れが静かにほどけていく。現代人にとっての「湯治」とは、まさにこうした時間なのかもしれない。 食の宝庫・函館を味わい尽くす、至福の一皿 北海道といえば“美食の宝庫”。花びしホテルではその魅力を余すことなく表現している。伝統的な郷土料理を基盤に、地元の旬を生かした創作和食の会席膳。一皿ごとに季節と風土が語りかけてくるような料理の数々は、旅人の心を掴んで離さない。 取材時に提供されたのは、夏の道南産アスパラガスを使った先付に、活きのいいウニと帆立の冷製小鉢、そして函館名物・イカを使った繊細な一品料理。どれも丁寧な仕事が光り、食通をも唸らせる味だった。 和と洋の調和、心やすらぐ空間 花びしホテルのもう一つの魅力は、その多彩な客室にある。純和風の和室はもちろん、2024年6月にリニューアルされた和モダンツインは、和の落ち着きと洋の機能性を見事に融合。露天風呂付き客室やバリアフリー対応の部屋もあり、どんな世代・スタイルの旅人にも寄り添う工夫が随所に見られる。 畳の香り、障子越しのやわらかな光、静かな夜。そこには「泊まる」以上の価値がある。ここで過ごす時間そのものが、旅のハイライトになるはずだ。 〜函館の文化と人情が息づく場所〜 「お客様の幸せづくりのお手伝いをするのが、花びしホテルの幸せ」 この言葉に、創業以来の変わらぬ想いが詰まっている。観光地としての函館を楽しみながら、もう一歩踏み込んで“暮らしの延長線にある函館”を感じたい人にこそ、花びしホテルはふさわしい。 歴史ある温泉と、心からのおもてなし。花びしホテルは、函館という町の優しさそのものだ。 次の旅では、あなたもその“ぬくもり”に触れてみてはいかがだろうか。 Check out sightseeing spots around Hanabishi Hotel

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Hakodate Wine

函館ワイン​ Japan > Hokkaido > Hakodate 函館発、“日本の味覚”を世界へ 〜 はこだてわいんの挑戦 北海道の南端、函館の静かな丘陵地にたたずむワイナリー「はこだてわいん」。その始まりは1973年、「駒ケ岳酒造」として創業したところから始まる。以来半世紀、北海道の風土とともに歩みながら、ワイン造りに情熱を注ぎ続けている。 “日本のワイン”というアイデンティティ はこだてわいんが目指すのは、ただのワインではない。「日本人の味覚に合う、日本のワイン」。北の大地・北海道で育まれるぶどうや果実を使い、日本の食卓に合うワインづくりを追求してきた。 特に注目すべきは、りんごやさくらんぼなど、北海道産の果物を使った“フルーツワイン”の存在。豊かな香りと優しい甘みは、ワイン初心者にも親しみやすく、地元の人々の食卓にも自然と馴染んでいる。 自社農園で始まる、品質と個性の追求 近年、はこだてわいんは自社農園でのぶどう栽培にも注力。原料段階から品質を見つめ直し、ワインの“個性”を表現する新たなステージへと歩みを進めている。 「北海道らしさ、函館らしさをどう表現するか──」。冷涼な気候が育てる酸味、土壌がもたらすミネラル感。それらを丁寧に引き出すため、醸造・栽培のスタッフが一つひとつの工程と真摯に向き合っている。 ワインをもっと身近に──工場見学のすすめ はこだてわいんの魅力は、ワインだけにとどまらない。無料で参加できる工場見学では、モダンな設備を備えた醸造ラインを間近で見ることができる。 ワインがどのように生まれるのかを知ることで、その一杯がより深く味わえる。見学のあとは、ショップでの試飲や地元限定ワインの購入も楽しみのひとつだ。 “函館の味”としてのワインを はこだてわいんは、単なる酒造メーカーではない。地域に根ざした地酒の一つとして、地元・道南の食文化を支える存在でもある。 ここでしか味わえない、北海道らしさあふれるワイン。その一杯には、風土、職人の技、そして開拓者精神が詰まっている。

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Hotel Nagibi

Hotel 凪灯 Hakodate Japan > Hokkaido > Hakodate 港の記憶に灯をともす 〜Hotel 凪灯 が描く、新しい旅の始まり〜 北海道・函館。石畳の坂道と尖塔が織りなす元町の街並みに、静かに灯る宿がある。「Hotel 凪灯(なぎび)」──その名の通り、穏やかな海とやわらかな灯りが旅人を包み込むこの場所は、旅の終わりではなく、始まりとしての宿をコンセプトに誕生した。教会や洋館、港の汽笛の名残が残るこの街には、幾つもの季節が折り重なるようにして時間が流れている。そんな歴史ある街並みの一角に、築百年を超える邸宅を大切に守りながら生まれたこのホテルは、日本の数寄屋造りと北欧建築の静けさを融合させ、華美な装飾よりも、余白と静寂の美しさを湛える空間を創出している。 記憶を編むように過ごす、10室だけの物語 館内に用意された客室は全10室。それぞれ異なる設えで仕立てられており、すべてが一点ものの意匠と家具で統一されている。なかでも最上階の「凪月(なづき)スイート」は、暖炉を備えた90㎡の特別室。窓一面に広がる海と函館山の風景が、漁火とともに静かな夜を彩る。無垢材の一枚板を使った家具は道南の木工職人による手仕事。カーテンやファブリックにはヨーロッパの老舗メゾンの手織り布を用い、ベッドには英国「Vi-Spring」社のマットレスを採用。寝具には道南産の羊毛とリネンを使用し、地元の工房で一枚ずつ手縫いされたもの。香りはパーソナルディフューザーで選ぶことができ、五感すべてで旅の記憶を編む滞在が叶う。 空と湯が溶け合う、最上階の「凪の湯」 最上階にある展望湯処「凪の湯」では、函館・湯の川温泉から引かれた源泉が、かけ流しで惜しみなく注がれる。ガラス張りの湯船からは、津軽海峡と空が一体となって広がり、時間の境界をゆるやかに溶かしていく。設えには黒松や青森ヒバなど自然素材を贅沢に使用。伝統的な船底天井がまるで船室にいるような没入感を演出する。湯上がりには「灯の間」で、函館牛乳と利尻昆布を用いた“昆布ジェラート”と、地元の野草茶が提供される。甘さと塩味が絶妙に調和する味は、まさにこの宿だけの“湯の余韻”として心に刻まれる。 土地の記憶を味わう、モダン・ガストロノミー ダイニング「灯(あかり)」では、料理長・松岡悠による“土地の記憶を辿る”現代的な料理が提供される。フランスと北欧で研鑽を積んだ松岡が、故郷・函館の風土を一皿一皿に表現。 夕食コース「風と灯」の一例: 利尻昆布と白胡麻豆腐の前菜 帆立の炙りと根菜のヴルーテ 道南産エゾ鹿のロティ 真昆布と洋梨のコンポート 地酒やナチュールワインとのペアリングも楽しめる。また、朝食では“海鮮重”と白味噌仕立ての味噌椀が提供され、朝の港町の静けさの中で心と体を優しく目覚めさせてくれる。 静けさを贅沢に味わう、旅人のための設え Hotel 凪灯が大切にしているのは「語りすぎないこと」。宿としての存在を主張しすぎず、あくまで旅人の“静かな時間”に寄り添う姿勢を貫いている。完全予約制の体験プログラムも、すべてが“記憶に残る場面”として設計されており、例えば: 函館港でのプライベートクルーズと船上アペリティフ 建築士と巡る元町の文化財夜景散策 道南産精油によるフルオーダー・アロマトリートメント 冬季限定の函館山スノーシュー・サンライズツアー 旅の記憶に、そっと寄り添う一灯 Hotel 凪灯は決して声高に“ラグジュアリー”を謳うことはない。それでも、そこに流れているのは「静けさこそが最上の贅沢」という明確な思想。港の記憶に寄り添い、過ぎゆく時間に抗わず、旅人の心をそっとほぐしてくれる。宿を後にした今も、その灯りがどこかで静かに揺れているような、そんな余韻が心に残る。 Check out sightseeing spots around Hotel Nagibi

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